蔡 兆申
超伝導量子シミュレーション研究チーム チームリーダー
研究概要
超伝導量子コンピューターや量子シミュレーターの実現を目指し研究を進めています。一方向型量子コンピューターやゲートモデル型量子コンピューターに向けた研究を行っています。固体素子回路である超伝導量子ビットは、ビット数の集積性、素子パラメータ設計の自由度、回路の制御手段の多様性など、多くの特徴があります。また超伝導共振器を使った、新規な量子ビット間の結合方式の研究を進めています。これは全結合が可能な新規な超伝導量子アニーリングのアーキテクチャであります。
主な研究テーマ
・ゲートモデル超伝導量子コンピュータ・シミュレーターの研究
・一方向モデル超伝導量子コンピュータ・シミュレーターの研究
・超伝導量子アニーリング回路の研究
代表的な研究成果
・Nature, 484, 355, 2012, “Coherent quantum phase slip”, O. Astafiev, L. B. Ioffe, S.
Kafanov, Yu. A. Pashkin, K. Yu. Arutyunov, D. Shahar, O. Cohen, & J. S. Tsai
・Nature, 449, 588, 2007, “Single artificial-atom lasing”, O. Astafiev, K. Inomata, A.
O. Niskanen, T. Yamamoto, Yu. A. Pashkin, Y. Nakamura & J. S. Tsai
・Science, 316, 723, 2007, “Quantum Coherent Tunable Coupling of Superconducting
Qubits”, A. O. Niskanen, K. Harrabi, F. Yoshihara, Y. Nakamura and J. S. Tsai
・Nature, 421, 823, 2003, “Quantum oscillations in two coupled charge qubits” , Yu. A.
Pashkin, T. Yamamoto, O. Astafiev, Y. Nakamura, D. V. Averin and J. S. Tsai
・Nature, 398, 786, 1999, “Coherent Control of Macroscopic Quantum States in a
Single-Cooper-pair Box”, Y. Nakamura, Yu. A. Pashkin, J. S. Tsai
図1 疑2次元ネットワークによる
16ビット超伝導量子チップ写真
図2 8ビット全結合型
量子アニーリングチップ写真