Daniel Loss
半導体量子情報デバイス理論研究チーム チームリーダー
研究概要
当グループはスピンを用いた量子コンピュータの理論に取り組んでいます。SiとGeを用いたゲート制御量子ドットを用いて、量子コンピュータにおけるCMOSの互換物をデザインしました。その上で、様々なスピン軌道相互作用を用いて電場による制御を実現できるスピン量子ビットに着目しています。発展したバンド構造モデルを用いた低次元に閉じ込めた正孔と電子の性質、量子ビットをノイズから守るための適切なセットアップと方法の研究を行っています。量子ビット間結合の解析も行っており、これにより多数の量子ビットを用いたネットワークを実現できる可能性があります。我々の究極の目的は、高速で微小かつ拡張可能な未来の量子コンピュータ素子を特定することです。
主な研究テーマ
・量子ドット
・スピンを用いた量子情報処理
・スピン-軌道相互作用
代表的な研究成果
・ D. Loss and D. DiVincenzo: “Quantum computation with quantum dots”, Phys. Rev. A 57, 120
(1998)
・ Khaetskii, Loss, Glazman: “Electron spin decoherence in quantum dots due to interaction with
nuclei”, Physical review letters 88 (18), 186802 (2002)
Loss, DiVincenzo, “Quantum computation with
quantum dots,, PRA 57, 120 (1998)
Camenzind et al., “Electron spin relaxation due to
nuclei”, Nat. Commun. 9, 3454 (2018)